14)日本の洋画黎明期の画家たち その48 猪熊弦一郎

その48 猪熊弦一郎

猪熊弦一郎(1902年ー1993年)は昭和期の洋画家です。 新制作協会創立会員。 丸亀市の猪熊弦一郎現代美術館に彼の作品が常設展示されている。 建築家丹下健三が設計した香川県庁舎の壁画は弦一郎作。 1902年高松市で生まれる。丸亀市に転居。旧制丸亀中学校卒業後、東京美術学校洋画科に入学。 藤島武二に師事。 1926年「婦人像」で帝展初入選。その後「座像」で特選。無鑑査となる。 1936年帝展改組をきっかけに小磯良平、脇田和らと新制作派協会を設立。 1938年渡仏、アンリマティスの指導を受ける。自らの画風を模索するが、なかなかマティスの影響から 抜け出せなかった。 1940年第2次世界大戦勃発、避難船白山丸で帰国。 終戦後、田園調布純粋美術研究室を発足させ、後進の指導にあたる。 1955年活動の拠点をニューヨークに移し、マークロスコ、イサムノグチなど様々な著名人と交友関係 を持つ。 1973年脳血栓で倒れて、ニューヨークを離れ、1975年から温暖なハワイで冬を過ごし、創作活動 を続けた。 1980年勲三等瑞宝章を受章。 1993年 祝90祭猪熊弦一郎展で第34回毎日美術賞を受賞する。 1993年急逝。享年90歳。