油絵とその特徴

この章から本格的に油絵(油彩画)の世界に入っていきます。
これまで、初歩のデッサン、水彩画、デッサンなどのことについて述べてきましたが、ここから本題の
テーマである油絵について述べていきます。
まずは油絵とその特徴です。
他の絵画との決定的な違いは表現手法の技法や表現の幅の広さです。
この幅と深さが油絵の最大の特徴です。
絵の表面処理を行えば何百年もその輝きを失うことなく後世に伝えることができます。
絵を描く対象物のことを支持体といいますが、この支持体は普通は木枠に麻布を張ったキャンバスに
描きますが、他にもベニヤ板や金属の板などにも描きます。
油絵の特徴として水彩画と比較するとよく分かります。
透明感
水彩画は一発で透明な感じが出せます。
油絵は難しいです。テクニックが必要です。
匂い
水彩画は匂いがありません。
油絵は匂います。ほとんどの人は気にならないですが、中には耐えられない人もいます。
耐えられなくなって油絵から水彩画に転向した人もいるくらいです。
塗り直し
水彩画は塗る直しは難しい。
油絵は何度でも上に上にと色を重ねていくことができます。
制作時間
水彩画は短い。
油絵は長くかかります。
絵具
水彩画の方が大分安いでしょう。

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油絵の歴史

油絵(洋画)の歴史について少しだけふれておきます。
油絵は主に西洋で発達した絵画です。
ご存知のように何世紀も前から描かれています。
日本に入ってきたのは1890年ころですが、それよりはるか前、12世紀に始まったとされています。
この創成期を築いたのはイタリアのゴシック期のチマブーエという人です。
その後、イタリアルネッサンス期の代表的な芸術家レオナルド、ダ、ビンチ、やミケランジェロ、ラファエッロ
を経て17世紀のバロック期にはレイブラント、フェルメール、エルグレコなどが活躍してます。
18世紀のロココ期を経て19世紀は日本でもお馴染みの超有名画家が並びます。
クリムト、ミレー、ロセッティー、マネ、ピサロ、モネ、ルノアール、トガ、シスレー、セザンヌ、ゴッホ、
ゴーギャン、スーラなど。
20世紀には、マルク、シーレ、ピカソ、ブラックなど。
日本では明治27年(1890年)江戸生まれの高橋由一が洋画家第一号と言われています。
由一は本格的な油絵技法を習得して江戸末期から明治中頃まで活躍しました。
その後、黒田清輝、藤田嗣治、藤島武二、岸田劉生などが日本における洋画画壇の基礎を築きました。
2つの世界大戦をはさんで今日まで多くの洋画家が輩出しました。
現代では日本画と美術界を2分する大きな画壇となっています。

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