色の知識 その8 暖色、寒色

暖色の色は膨張色、進出色ともいいます。それに対して、寒色系の色は収縮色、後退色 といいます。 色相環で見ると、橙と青が暖色、寒色の中心となります。 赤紫と黄緑はその中間の色ということになります。 ですから、色は橙に近くなれば暖かい色になり、青に近づけば冷たく感じられる色となります。

色も温度感のようなものがあります。視覚と触覚とは本来別の感覚ですが、色によっては 暖かく感じるものと、冷たく感じるものがあります。これを色の温度と表現することができます。 寒色系の配色の部屋と暖色系の配色の部屋では体感温度が3℃くらい違うという実験結果が あります。これは暖色系の色は炎や太陽を寒色系の色は水や氷をイメージさせるからだといいます。

絵を描く時に必要な知識として 視覚的なイメージとして、冷たい色は、つまり寒色は後退して感じられるのに対して、 暖色系の色は前進して見えます。 これは絵を描く時の基本の1つです。 遠くの山を青味のある色で描くと遠くに見えるのはそのためです。

暖色系の色は血圧や心拍数を高め、自律神経を刺激し、性欲や食欲を増大させます。 寒色系の色はその逆に作用します。 そのため飲食店や料理の本などでは、料理をおいしく見せて、食べたいという欲求をうながす ために暖色系の配色が適しています。 しかし上手に使えば、寒色系の色でも、野菜や魚などを新鮮に見せる効果もあります。

2014年3月29日 色の知識 その8 暖色、寒色 はコメントを受け付けていません 色の知識