白と黒と赤の不思議 絵から少し離れて、色の世界の話をします。 白、黒、赤の三色は死や生成や誕生といった生命現象と結びつき原色の色と言われています。 白は誕生のシンボルです。清浄無垢な色としての白は花嫁が結婚を報告するために白無垢を 付け、けがれを清める色として明治以前から日本では白を喪色としてきました。 白のイメージとして良いイメージは清浄、神聖、潔白、真理、理知的という言葉がみつかります。 悪いイメージでは空虚、頼りない、冷たい、薄情、無意味などの言葉が連想されます。
では黒はどうでしょう。 黒は全ての光を吸収します。目に光が届かないため色を感じることができません。 光が欠乏した色、異端な色です。 目に視神経を刺激する光の波が入ってこないので視神経が何の反応も示さず、無彩色、つまり 黒に見えるのです。 黒には癒しの効果があります。 黒は疲れた人には休息の色です。 白を見ると、刺激が強く、体が緊張しますが、黒には刺激がありません。興奮がほぐれ 心身ともにリラックスします。 黒の良いイメージは力、自律、絶対的、厳粛、などの言葉が連想されます。 悪いイメージでは死、不安、陰気、悪、孤独などの言葉があります。
赤はどうでしょう。 赤は熱く、力強い色です。赤は使い方によって毒にも薬にもなります。 赤は体内にたぎる血の色、祝いや喜びの色です。 赤は積極的で動きのある色、強い力を持った色です。 うまく使えば行動力の源となり、行き過ぎると有害な色です。 赤い薬は興奮作用があります。トウガラシ、ジャコウなどがそうです。 赤の効能は冷たいものを温め、中和する働きがあります。 又エネルギーを補うこともできます。