イメージトレーニングは、ぼんやり瞑想することではありません。
対象を、そして構図を決め、完成した絵を頭の中で思い浮かべる。 その頭の中にイメージした完成した絵に向かって、どのように取り組むか、どういう工程で進めていくかなどをある程度明確にして、そこに向かって効率的に努力していくための手段です。
このモチーフの訴求ポイントを頭の中で形成しておかねばなりません。
ある風景を見て、この構図はおもしろいモチーフだと思って、頭の中で完成した絵を描いてみる。しかしどうも訴求力が弱いと思ったら、その構図は断念するしかありません。 これはいい絵になりそうだ、頑張ろう、というエネルギーが貧弱ですと頓挫するか、完成してもつまらない絵になります。
風景を見て、静物を見て、完成までの道筋をある程度想像することがイメージトレーニングです。上達してくると、効率的なモチーフの選択ができるようになります。
絵を描くときにイメージトレーニングはすごく大事です。
何度も繰り返していく内に、いいモチーフ、絵にならないモチーフの の選択が瞬時にできるようになります。
このイメージトレーニングはスポーツの世界でもよく取り入れられています。目標を決め、そこに到達するにはどのような訓練方法を選択するか、どのような手順で達成するかをあらかじめ頭の中で 想像するのです。そして到達したときの自分を思い浮かべて、その工程でひたすら努力するのです。