デッサンと形(造形)その7 石膏デッサン

中学、高校の美術の時間にみんなで教室でやりました、あれです。
石膏デッサンは美大受験の必須科目です(全部ではない)、美大受験予備校でも行っています。
入学してからも行いますし、絵を志す人はいくつになっても行います。
デッサンは絵にとって、それほど重要な行為です。
基本的には石膏デッサンに限らず、風景も静物も人物もそうですが、対象をどれだけ注意深く見る、
観察するか、にかかっています。この工程は大変重要です。
デッサンは三次元の立体の世界を二次元の平面の世界に写し取る作業です。
そこで遠近とか陰影とか、濃い薄いとかの技法を使って立体を平面画として作っていくわけです。
形を描く上において、大事なコツは影です。石膏デッサンはいわば影を描くことです。光の当たる部分によって
影の濃さが微妙に異なります。それを描き分けていかねばなりません。
石膏像はそうした明暗がはっきり出るように作られています。形も特徴があり、しっかり線も出ています。
この石膏デッサンは最初は柔らかい鉛筆で終わりの頃は少し硬い鉛筆で描くと質感が出しやすいです。
明るいところは練りゴムなどで消しこみましょう。
石膏像は色々あります。しかし安いものではありませんので絵画教室などに置いてあるものを使うのが
いいのですが、入会しなくてはなりません。
よく使われるブルータス胸像(83cmくらい)で2万円から4万円、首像でも1万5千円くらいします。
石膏デッサンはデッサンの基礎を勉強するのによい教材です。根気よく枚数を重ねれば確実に描写力が
上がります。
石膏デッサンは初歩の勉強として、だけでなく、ベテランになっても形に悩んだときにはデッサンを行います。

2014年2月28日 デッサンと形(造形)その7 石膏デッサン はコメントを受け付けていません デッサンと形