油絵の技法 その9 ドリッピング

吹流しの意味です。
絵具を画用紙にたらして、ストローや直接息で吹くと美しい線の模様ができます。
これをドリッピングといいます。
パレットに載せた絵具を筆の水で溶いて、ぽたぽた落ちるくらいから、それよりもっと薄くてもよい、
強く吹きたいなら濃い目に、ゆっくり吹き流したいなら薄めにする。
たらした絵具の真上からぷっと吹けば花のように散り、追いかけるように吹くとおもしろい図案が
できます。
画家のジャクソンポロックは床に広げた支持体に筆やスティックに付着させた液状の顔料を飛散させて
絵を描きました。
この技法通常な絵画のように筆と支持体とが直接触れ合うことはなく、手首のスナップや腕のスイング
を動かせ、顔料が空中に放たれるように支持体に定着します。
顔料のはね散らし、滴たらせ、あるいは流し込む、ということでドリッピング又はポーリングとも
いいます。
ジャクソンポロックはこの技法に際して、エナメルやアルミニューム塗料などの商業用の塗料も使い
絵具の粘性などの各顔料の特性を意識して活用した。
ドリッピング技法は偶然を使用した手法なので、筆で描く手法と違って誰がやってもそこそこに
支持体に表現できる。
かなり乱暴ですが、小学生の作品だって物理的な表面と奥行きの不可思議はそこそこ生み出すことは
できる。
ポロックの絵画は表層的な抽象表現主義を標榜してアメリカの抽象画の文脈に収まっている作品である。
小学生の限らず、他の画家が絶対真似できない境地の画法である。

2014年4月8日 油絵の技法 その9 ドリッピング はコメントを受け付けていません。 油絵の技法