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油絵の技法

油絵の技法 その17 グリザイユとカマイユ

グリザイユは白黒の明暗で描く方法です。このまま作品とするより油絵具で彩色するための下塗りとして使います。一般的な色はシルバーホワイトとピーチブラックにより明暗を作ります。一方カマイユは褐色の明暗で描く方法です。これもこのまま作品とするより、...
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油絵の技法 その16 ウエットインウエット

絵具が乾く前に、つまり濡れている状態で塗り重ねる技法をウエットインウエットと言います。これは絵具の層と層に隔絶せづに1体化した構造断面となるため、塗膜形成機構は安定に保たれます。この技法はすばやく行わなければならず、漫然と塗り重ねを続けてい...
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油絵の技法 その15 スグラックフィート トッキング テクスチャー

スグラックフィート半乾きの油絵具の上から筆の反対側の柄の部分を持って、絵具をこそぎ落とす方法。トッキング半乾きの油絵具の上に新聞紙をのせて余分な絵具を落とす方法。テクスチャー主に下塗りの段階で使われる技法で、画面の質感のこと。絵具の中に貝の...
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油絵の技法 その14 点描3

現在、日本で活躍する点描画家の1人を紹介します。日展評議員、一水会運営委員 鈴木順一(72)さんです。国内で点描を用いる画家は多くはないが、鈴木さんは点描一筋。1961年の一水会展の初入選作品は半点描といえる作品で、逆光の波のきらめきや魚を...
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油絵の技法 その14 点描2

点描は1880年代半ばころ、フランスのスーラによって確立されています。点描はファンゴッホをはじめ多くの画家たちに影響を与え、やがて抽象絵画への流れも出来上がっていきました。モネやシスレー、ピサロら印象派の画家たちは移り変わる自然の様子を細い...
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油絵の技法 その14 点描(ドライペイント)

絵具を細目の筆先に盛り付けて塗るというよりは置く感じで厚めに載せます。絵具は混色した後、重なった顔料同士が光を奪い合い極端に明るさを失ってしまうことから、色を混ぜずに画面に並べ、見る人の網膜で混色するように考えられた技法です。日本で最初にこ...
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油絵の技法 その13 グレージング(グレーズ)

一種のボカシ画法です。油絵具の透明感を生かした技法で、透明水彩の色作りと同じです。色相の異なる色をグレーズすれば混色と同じように色味が変わります。黄色に青をかければ黄緑になる。類似色をグレーズすれば色が深くなる。オレンジの上に赤であれば鮮や...
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油絵の技法 その12 着色グラウンド タッピング インパスト

着色グラウンドキャンバスに下地の色を塗って、下地の色を残しながら描く技法。タッピングスポンジや筆以外の物に絵具を付けてタップしながら描く方法。又は、絵具をたくさん作り、筆に油を少量付けて、叩いて、ぼかしを作る技法。部分的にタッピングして複雑...
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油絵の技法 その11 アラプリマ

アラプリマはイタリア語です。あらかじめ作られた下地の上に透明な絵具を何層も塗り重ねて仕上げていく古典的な、伝統的な方法と異なり、油絵具を地塗りなしに直接画面に塗りこんでいく方法をアラプリマと言います。画家が自由に色を画面に置いていく方法で筆...
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油絵の技法 その10 ドライブラシ

ドライブラシとは絵具をそのままか、硬めに溶いたものを筆につけ、キャンバスに塗ったり、こすりつけたりすることによって、かすれの効果を得る方法。普段、絵を描く時は常に絵具を十分含ませて描きますが、一旦筆に含ませた絵具をパレットや紙の上でほとんど...