14)日本の洋画黎明期の画家たち その45 硲伊之助

その45 硲伊之助

硲伊之助(1895年ー1977年)は東京生まれの洋画家、陶芸家。 1912年 第1回ヒュウザン会展に水彩画を出品。 1914年第1回二科展に出品、二科賞受賞。 1926年春陽会会員に推挙。 1928年 ロゾラン、アデリア、エルビラ(イタリア系フランス人)と結婚。 フランスから帰国後日本版画協会創立に参加。 1933年二科会会員に推挙。春陽会退会後、再度フランスに渡る。 1936年二科会退会。一水会の創立に参加。 戦前からフランスの画家の画集の解説を書き、多数の美術エッセイを記した。 戦後は日本美術界の委員長として活躍する傍ら、美術手帖、アトリエ、美術批評、芸術新潮などの 美術系雑誌と群像、中央公論、文芸春秋、世界、などに名画解説やエッセイを発表。 硲伊之助は26歳の時から通算約15年間滞欧しています。 その間、マチスに師事し、絵を見てもらう機会を得て、西洋画について本格的に学び、油彩画、石版画 以外に多色刷木版画を制作しました。 晩年、古九谷に出合い、現在の石川県加賀に窯(九谷吸坂窯)を造り、東京から移住し、九谷焼を制作 しました。1977年同地で没す。 硲伊之助は生涯一貫して色彩の調和を追及しました。 硲伊之助作品は古九谷の価値やその現代的意義について語ってくれています。