構図 その7 構図の基準

絵を描く上でモチーフの構図によりキャンバスの大きさを選定することになります。
キャンバスの大きさはF,P,Mといった記号で表示されています。
しかし、これは決して絶対的な形ではありません。
先にキャンバスの大きさありきではなく、あくまでもモチーフが主役です。
自分のモチーフに合う規格のキャンバスがなければ自分でキャンバスを自由に作ればよろしい。
しかしこの規格となっているキャンバスの縦横の寸法比、つまり黄金比は意味があります。
黄金比は長い歴史と経験則から導きられた、極めて合理的な寸法比です。
黄金比は1:1.618です。
但しこれは厳密なものではなく実際に売られているキャンバスは比率が異なっているものが多くあります。基本的に土台になっている比率で参考程度に見てください。
キャンバスMは黄金比そのものです。縦1に対して横は1.618です。
キャンバスFはM型を縦に2つ並べた形です。分かり易く言えば縦2に対して横が1.618になります。
キャンバスPは縦を1としてできる正方形の対角線を半径とする円弧を引いてできた長方形です。
縦1に対して横は√2となります。
誰でもいたずら描きするときはFPMといった規格を意識はしないでしょう。
絵を描いてみたいと思って画材屋に行くとキャンバスのこの記号を見つけることになります。
このキャンバス型といわれる規格がどのようなものか知ることに意味はあるのですが、現実には避けて通れませんので、絵を描くてがかりとして一応認識しておいた方がいいでしょう。

2014年5月4日 構図 その7 構図の基準 はコメントを受け付けていません 構図