風景画の描き方 その20 横タッチは明 縦タッチは暗

風景画は大づかみにとらえると、水平面の横タッチと垂直面の縦タッチから成り立っていることが
前項で理解できるでしょう。
水平面である地面は太陽の光を受けて明るい面になります。
空も空間の広がりや空気の流れを表すため横タッチです。
地面を暗い茶色やグレーで描くのは間違い。光があたるので明るくなるはず。
水平面の明るさに対して、垂直面の遠い山や樹木、建物の壁などは暗くなります。
これらの垂直タッチで描くものは立体の物が多いのですが、奥行きのある画面をつくるために色の面
としてとらえてみましょう。
タッチを画面構成で見てみましょう。
横タッチの多い画面は安定感と広がりのある、キャンバスを横にして描くことが多い。
バランスはいいが、安定しすぎて面白みに欠ける。そこでそのような場合はキャンバスを縦にして
描いてみましょう。広い空、広い海の構図となりおもしろい構成です。
縦の画面構成で地球の重力の関係上、樹木や建物などは垂直に立つが、そのために地面についた根や
土台など、なんらかの支えが必要です。その支えは横タッチです。
単独で不安定に見える縦タッチは横タッチを上手に使用して安定感を出しましょう。影や草むらの
横タッチで地面の位置を示したり、地平線を加えるとバランスが良くなります。

2014年5月21日 風景画の描き方 その20 横タッチは明 縦タッチは暗 はコメントを受け付けていません 風景画の描き方