風景画の描き方 その19 風景画の基本 横タッチ縦タッチ

初心者が間違いやすい描き方のタッチ。
川や道をその流れに沿ったタッチで描く、あるいは海岸の岩のある場所で波の形を見て、その通りに描いて
しまった。これは思い込みです。これが折角の絵を台無しにしているのです。
おだやかな川や湖などの水面は水平に保っているので横タッチで描く。
特に岸に近い部分ははっきりした横タッチを使って水平方向を強調する。
海面も広がりを持った水平面なので横タッチで描く。白い波も基本は横タッチ、岩は縦タッチ。
あくまで風景画の基本は横と縦タッチにあります。
自然は地球である広大な大地と海、宇宙の果てまで無限に広がる空から成り立っています。
ですから空間の水平面の広がりを表す横タッチが風景画の最初の基本となります。
縦横ではなく横そして縦です。
ゆるやかに流れる川の水面は、横タッチで描く。セルリアンブルーにホワイトとクリムソンレーキを
混ぜて川の色を表現する。
奥の水面は平筆の側面を使って細いタッチを引く。手前の水面はやや太い平筆で幅の広い横タッチを引く。
画面の奥行きは、遠くの山はホワイトを多めに加えたグレーを使って引込ませる。
手前に山があれば、山はやや黒っぽいグレーを太めの平筆で塗り、色とタッチの幅で遠近との差を感じさせる。
中景の樹木があれば、上から下への縦タッチで描く。イエローオーカーにクリムソンレーキを混ぜて木の色
をつくり、色合い調整はウルトラマリンディープやピリジャンを加えた色で描く。

2014年5月21日 風景画の描き方 その19 風景画の基本 横タッチ縦タッチ はコメントを受け付けていません 風景画の描き方