静物画の描き方 その3 静物を描く(例1)

フランス人形と陶器
静物は、じっくりマイペースで制作を進めることができるので初心者に最適です。
複数のモチーフを組み合わせて描いてみましょう。モチーフが多いと描くのが大変だと思うかも
しれませんが、画面のバランスを整えたり、コントラストを生み出す際に、ある程度選択肢が多い
方が組み立てやすくなります。
モチーフは気に入ったものを使えばいのですが、形や色、大きさなどに変化があるものを組み合わせる
と、構成の選択肢が増えます。
モチーフを置く場所は、モチーフに当たる光が一定で、モチーフの物質感などを観察するのに適した
場所を選びます。直射日光があたるなど、光源の不安定な場所は避けましょう。
どんな複雑なモチーフも、目を細めて見れば、いくつかのグループとして把握できます。大切なことは
モチーフ全体を眺めて、どこを鮮やかにして、どのような仕上がりにもっていきたいかを、頭の中に
描いてから制作にとりかかることです。
キャンバスには事前に中間色で地塗りをしておくと、重ねる色との割合により、明暗だけでなく色味
が生まれ、色を作っていくきっかけになります。
これはモノトーンのグリザイユに対し、カマイユと呼ばれています。
モチーフの組み方は主役を真ん中に、背の高いものは後に、小さいものは手前にが基本です。
光の方向も考えながら左右のバランス、各々の部品が主張する色のバランス、遠近感などを勘案しながら
時間をかけて配置作りをしましょう。

2014年6月4日 静物画の描き方 その3 静物を描く(例1) はコメントを受け付けていません 静物画の描き方