構図 その5 構図の1つの手順

構図の1つの手順として、例えばミカンの形がおもしろいから描きたいな、と思ったとき。
そのモチーフを色鉛筆でデッサンして、小さいものですがアイディアスケッチを作ります。
あらゆる向きからモチーフをデッサンして、それをタブローの画面にどのように入れるかを考えていきます。
デコボンを5つ横に並べたとします。デコボンは枝付きです。
丸い塊と横に伸びる枝がおもしろいと思える構図を作っていきます。
その面白さはリズムです。意外と感覚的ななものです。
とは言っても画面に向かうときには頭の中にその構図が出来上がっていなければなりません。
だからそれを絵にするときは、真っ白いキャンバスにすっと描いていけるわけです。
そのために色々な方向からデッサンしなければならない。デッサンが一番大事です。
手を動かして相当の数のデッサンをしている内に構図が頭の中に出来上がっていくことが分かります。
この段階で画面の大きさも決めます。キャンバスに下塗りした後、鉛筆で軽くあたりをつけて描画に入ります。すでに頭の中にイメージが出来上がっているはずですから、どんどん描き進めていきます。ここであまり何回もやり直しをしてはいけません。やり直しは画面が固くなり、つまらないものになってしまいがちです。
どこに何を配置するかもあまり考えすぎないで、こうするとおもしろいな、というバランスとか勘で決めていけばよろしい。

2014年5月4日 構図 その5 構図の1つの手順 はコメントを受け付けていません 構図