油絵の技法 その14 点描3

現在、日本で活躍する点描画家の1人を紹介します。
日展評議員、一水会運営委員 鈴木順一(72)さんです。
国内で点描を用いる画家は多くはないが、鈴木さんは点描一筋。
1961年の一水会展の初入選作品は半点描といえる作品で、逆光の波のきらめきや
魚を入れる籠の表現に点描風のタッチを取り入れています。
その後、シニャックの色彩、光学理論の書籍や画集を取り寄せ、本格的に挑戦。
1973年からは芸術院会員の高田誠さん(1913-92)に師事。
1986年に日展特選。
50年以上に亘り、主に自宅近くの愛知県師崎や豊浜などの漁港や海の風景を点描で
描いてきました。
鈴木さんの描き方は最初は粗く、だんだん細かく。3回ほど下地を塗った後、まず輪郭を
取るように点を置く、さらに画面全体に点を加えていく。
何千回、何万回と気の遠くなるような作業が続く。
点描というと、点を置くという動作に目が行きがちだが、ポイントは色にある。
絵具は混ぜると色が濁る、点描は混色しないで、原色を押し付けるように置いていく。
絵具はチューブから出したほぼそのままの状態。
色ごとに筆も替える。100号以上になると細い筆を40-50本使うという。
色は全体でも基本的に5-6色しか使っていない、そうすることで絵全体に光が溶け込む
感じになる。
作品は色とりどりに見えるが、網膜の中で色が混じりあって効果を生み出している。
と、解説している。

2014年4月17日 油絵の技法 その14 点描3 はコメントを受け付けていません。 油絵の技法