風景画の描き方 その10 白と黒の使い方

色々な絵具を混ぜ合わせていくと、次第に黒くなってきます。
これは絵具で反射される光の波長と量が減少していくためです。
白色とは、可視光線を100%乱反射する物体です。ですから光の吸収体である絵具を混ぜ合わせて白色を
作ることはできません。
白色、灰色、黒色を無彩色といいます。可視光線をほとんど100%乱反射する物体は実際には存在しません
ので、普段我々が白色と呼んでいる色は本当は非常に明るい灰色ということです。
代表的な白はパーマネントホワイトです。
明度を高くする色です。
油絵では白は大量に使用します。そのためほかの絵具より大きいチューブが用意されています。
明るい色を作るためには欠かせないですが、白を混ぜた絵具は彩度が低くなり、鈍い色になるので要注意です。
どんよりした鈍い絵にならないように、画面上には白を混ぜた絵具と混ぜない絵具を両方バランスよく使い
ましょう。
代表的な黒はアイボリーブラックです。
黒は彩度を低くする色です。
透明感を感じさせる黒。絵具に混ぜるときは少なめに混ぜることが大事です。
ブラックを混ぜると色の鮮やかさが抑えられます。混色で自然の色に近づけたいときは、ブラックの代わりに
褐色を使うとよい。

2014年5月15日 風景画の描き方 その10 白と黒の使い方 はコメントを受け付けていません 風景画の描き方