19-20世紀の美術運動 その3 ジャポニズム

その3 ジャポニズム

ジャポニズムあるいはジャポニスムとは、ヨーロッパで見られた日本趣味のこと。 19世紀中頃の万国博覧会(国際博覧会)へ日本美術が出品され、大きな注目を集めた、そして西洋の作家 たちに大きな影響を与えることになった。出品された美術品は浮世絵、琳派、工芸品などである。 1870年にはフランス美術界においてジャポニズムの影響はすでに顕著であった。 ジャポニズムは画家や作家たちに多大な影響を与えた。ゴッホの名所江戸百景の模写やクロードモネの着物 を着た少女が非常に有名で、ドガを初めとした画家の色彩感覚にも影響を与えた。

19世紀後半から写実主義が衰え、印象主義を経てモダニズムに至る変革が起きた。この大きな変革の段階 で決定的に作用を及ぼしたのがジャポニズムであった。 ジャポニズムは流行にとどまらず、それ以降1世紀近く続いた世界的な芸術運動の発端となった。

ジャポニズムの前段階でジャポネズリーという日本趣味の美術運動があったことを追記しておきます。 ジャポネズリーとは日本趣味のことです。 嘉永年間、黒船来航により多くの商船が西洋から押し寄せた。当時の写真技術と印刷技術により、日本の 様子が西洋に広く知られるようになる。他の美術工芸品とともに浮世絵という版画が欧米でまたたく間に 人気になった。この熱狂的な日本の美術品、特に浮世絵版画の収集が後のジャポニズムへと繋がっていく